ソファを置く。

テーブルを選ぶ。

照明を灯す。

ラグを敷き、植物を飾る。

それでも、なぜかしっくりこない。

写真で見たような美しい空間にならない。

そんな経験はないでしょうか。

多くの人は、その理由を「家具選び」や「センス」の問題だと考えます。しかし、本当の理由はもっとシンプルかもしれません。

空間は、家具だけでは完成しないからです。


空間デザインは家具同士の関係でできている。

家づくりや部屋づくりでは、ソファやダイニングテーブル、照明には何日も時間をかけます。

色を比較し、素材を調べ、サイズを測り、何度も悩みながら選びます。

しかし、それらの素材やカラーリングが共通していないと、統一感のない空間になってしまうのは想像がつくと思います。

そうは言っても、好きな家具だから置きたい、この色が気に入ったからという理由で家具を取り入れたい方も多いと思います。

そんな時に見直したいのが、「家具同士を繋ぐ役割を持つオブジェクトがあるか」です。


美しい空間には、共通点があります。

ホテル。

カフェ。

建築家の住まい。

好きなインテリアブランドのカタログ。

心地良いと感じる部屋を見てみると、共通していることがあります。

多くの場合、木の年輪や質感があるもの、天然石、紙の書籍など素材感のあるオブジェクトが取り入れられています。

これは、そのものが主張するわけではないですが、家具同士の関係性を埋める重要な役割を持っています。

我々が生み出すウォールアートも、家具同士の関係性を結ぶ存在として設計されています。

作品は、決して大きく主張していません。

派手な色でもありません。

部屋の主役になろうとしているわけでもありません。

しかし、家具、照明、植物、床、窓から差し込む光。それらが自然につながるように、静かに存在しています。

だからこそ、人は家具や作品そのものよりも、

「居心地のいい空間だ。」

と感じるのではないでしょうか。